蓬莱山尾山はもちろん行くのも名前を聞くのも初めてで、沖島へ渡るのも初めてだった。
近江八幡からバスで堀切港まで行って、そこから舟で島へ渡る。

舟に乗っているのはほんの 10 分程度。
淡水湖にある有人島というのは世界的にもめずらしいそうで、この島には車が無い。それどころか、車が走れるほどの道はほんのわずかしかなく、港から少し離れると家の軒先のような道になってくる。

島内の主たる移動手段は後輪が二輪の自転車。
島民の方々は舟と車を所有しておられて、車は対岸の堀切港のそばの駐車場に置かれているらしい。
島内には小学校もある。一体、何人の生徒がいるのだろうか。

まずは厳島神社へ。

石段を上がるとお堂がある。

少し戻って、山道に入る。

急登を上がると雪が出てきた。

奇妙な形の杉の木が。

ちょうど昼頃に蓬莱山尾山(220.2m)に到着して、昼食にした。

伊吹や鈴鹿方面の雪景色が素晴らしい。

食後は稜線を辿ってケンケン山(210m)へ。

ここからは比良方面の眺めがすばらしい。

急登を下るとお墓に出た。

次の舟便まで少し時間があるので自由行動ということで、私は島の西端にある頭山というでっぱりに向かうことにした。
麓に神社があって、そこの石段を上がって行く。

道があったのはここまでで、頭山の頂上に向かう道は無さそうだ。
しかし頂上はもうほんのすぐそこ。
ヤブをかきわけて進もうとするが、なかなかの急傾斜で、真っ直ぐ上には上がれない。
適当に当たりをつけて上がってみたが、大変なヤブに阻まれてここで断念。何となく頂上のように思えた。

しかしここからの下りはさらに難渋した。
急なヤブ斜面を強引に上がってきたので、元通りにすんなりとは下れない。
下れそうな斜面を探りながら下りるしかない。
登ってきたルートからはずれていることはわかっていたけれど、もはや戻ることもできない。
滑落だけはしないように、慎重に下りる。
舟の時間が心配だ。
何とか小さな畑の裏に下り立った。出港まであと 15 分。しかしここはどこ?
gps があったおかげで、実は登ってきたのとは反対の北側に下りたということがわかった。
家の間の細い道を辿って、数分で港に戻ることができた。
あとから gps のトラックを見たら、頭山の山頂までは行っていなかった。

無事、堀切港に戻ってきたが、何と次のバス便まで1時間以上あるらしい。
船便もバスも一日にほんの数便しか無いというのに、この接続の悪さは何なのだろう。
このバス(近江鉄道バス)はいまだに IC カードも使えず、それにも拘わらず車内では 1000 円札以外の両替ができないなど、サービス最悪である。
時間つぶしに、伊崎の散策路を少し歩くことになった。

お地蔵さん、それとも古いお墓?

1時間ほどの散策だったが、なかなか気持ちのいい林だった。
沖島はまるで 100 年ほどタイムスリップしたかのような世界で、山も自然な感じが残っていて非常に良かったし、おまけの伊崎もいい雰囲気だった。
なかなか味わい深い、いい一日だった。
ラベル:登山
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