2016年09月30日

UTMF の累積標高差

UTMF 2016 の公式結果が公表された。

距離は 44.8k、累積標高差は 1926m だったそうだ。

距離はまぁいいとして、累積標高差が 1926m ????

登りらしい登りは足和田山とパノラマ台のそれぞれ 500m くらいで、あとはほとんどちょっとした登り下りくらいしか無かった。

どういう計測をしたらこんな値になるのだろうか。

いくら細かいアップダウンを正確に計測したとしても、体感的にはせいぜい 1300m くらいだと思う。

今回に限らないけれど、トレイルレースで公表されている累積標高差はとても信じられないような値が多いと感じる。

UTMF のサイトではポイント対象レースの距離と累積標高差が公表されているけれど、私が走った経験のあるレースで言えば、おんたけウルトラトレイル 100k は 3000m となっているけれど、実際は 2000m ちょっとくらいだと思う。

さらに驚きは王滝ダートマラソンの 2840m。体感的には 1000m ちょっとくらいだ。

おんたけウルトラトレイルと王滝ダートマラソンはどちらも王滝村の林道を走る似たようなコースで、距離が倍以上違うのに(王滝ダートマラソンは公表 42km、実際は 40km ちょっと)、累積標高差が 160m しか違わないなんてあり得ない。

ハセツネは 4800m となっているけれど、もう 20 年くらい前のことなので記憶が薄れている。ただ、そんなにはないんじゃないかという感じはする。

海外のレースはどうなんだろうか。

トップ選手のタイムと距離、累積標高差を比較すると、海外のレースも同じようなものではないかという気はする。

コースの性格を比較する材料として公表されているのだが、みんな不正確なら相対的には比較できるということ?
タグ:トレイル
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2016年09月27日

UTMF 2016 エピローグ

ゴールした直後、不安だった右足の股関節に痛みを覚えた。

レース中は何ともなかったけれど、やはり負担にはなっていたようだ。もし 100 マイルだったら途中で痛みが出ただろうと思う。

一息ついて、コーラを一杯いただいた。

それから富士宮焼きそば、めはり寿司、野菜スープをいただいた。富士宮焼きそばは麺にコシがあっておいしかった。昨年の大会でフランスの Arnaud Lejeune がおはしを使わずにパックに口を突っ込んでいたやつだ。



大池公園に戻るバスの状況が心配だったので、早々にバス乗り場に向かった。

途中でトイレに寄ったが、よく考えたら8時間半のレース中、一度もトイレに行かなかった。50 歳を過ぎてからは3時間半のマラソンでも一度はトイレに立ち寄っていたのに、ひょっとしたら水分補給が不足していたのかも知れない。

急なコース変更にも拘わらず、バスの運行は極めてスムーズで、少し並んだだけですぐにバスが来て、すぐに満員になって出発した。

大池公園までは1時間足らずだっただろうか。

バスを降りたら急に寒気が襲ってきた。たぶん体調の変化ではなくて気温が下がっていたのだと思う。

チップを返すテントに向かって行ったところ、今回は距離が短縮されたが記録としては完走ということになるので、フィニッシャーズベストがもらえるらしい。ただしすでに在庫切れで、後日郵送してくれるとのこと。

素直にうれしいけれど、事情を知っている人に外で見られるのはちょっと恥ずかしい。

預けていた荷物を受け取って、更衣テントに入った。少し暖かくてほっとした。

身体を拭く使い捨てアルコールタオルを忘れてきてしまったのだが、このすぐ近くにあるホテルの風呂が選手用に 24 時間営業しているとのことで、荷物をまとめただけで早々にそこへ向かった。

会場からほんの3分程度の場所で、やはり泥だらけの選手でごった返している。しかし贅沢は言えない。

シューズと靴下は悲惨な状態だった。シューズを脱いだり靴下を脱いだりするたびに、ドロがあたりにパラパラと落ちる。みんなそうなので、床はすでに泥だらけ。

ようやく裸になって浴室に入ろうとしたら、何か中が騒然としている。どうも中で倒れた人がいるようで、「救急車を呼んで!」という声が聞こえてくる。

中に入ったら横たわって介抱されている人がいたが、今度も横目で見るだけで何もしなかった。すでに何人かで対応しているので、そんなところに割り込んだら余計ごちゃごちゃするだけだ。

湯船に身体を沈めたらようやく全身に安堵感が漂ってきた。

さっぱりしてロビーに出たが、まだ午前2時。しかしロビーは大混雑で、しかも至る所にドロが落ちているので、こんな所には長居したくない。身体も暖まったので、早々に駅に向かうことにした。

駅のそばのコンビニで煮込みうどんとビールを買って、駅前のバス停のベンチで一人宴会にした。

印刷してきたバスの時刻表によると、一番のバスは7時過ぎ。時間はいやほどあるけれど、さすがにうろうろする気にはならない。

ところがバス停で本当の時刻表を見たら、何と7時の便は無くなっていて、一番は9時過ぎになっている。UTMF が短縮になった時以上のショックだったが、どうしようもない。

音楽を聴いたり、コンビニでコーヒーを買って飲んだりしながら時間をつぶして、ようやく7時近くになった。

東京方面へ向かう高速バスは5時台から何便かあるのに、西の方向は迫害されていると恨み節の一つも言いたくなる。

そうこうしていたら、7時頃に御殿場行きのバスがやってきた。

新富士へ行くことしか考えていなかったけれど、来る前に経路を調べた時に、御殿場経由の経路があったことを思い出した。

御殿場行きのバスは出てしまったけれど、携帯で御殿場経由を調べてみると、JR は新富士経由よりも少し高いけれど、バス代がだいぶ安くなるので、トータルではほとんど同額くらいだった。

しかし御殿場行きのバスはちょうど出たばかり。がっかりしたが、念のためにと思って御殿場行きの時刻表を見たところ、何と7時半に次の便があるではないか。しかも1日に4便しかない新富士行きと違って、1時間に1本くらいはある。

急に気分が良くなって、7時半のバスで河口湖を後にした。

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ひょっとしたら河口湖に来るのはこれが最後になるかも知れないと思ったが、後ろ髪を引かれるような気持ちにはまったくならなかった。
タグ:トレイル
posted by まつだ at 21:38| Comment(0) | トレイル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月25日

UTMF 2016 レース

いよいよスタート時刻が迫ってきた。

今回のウエアは昨夜の寒さを考えて上は登山の時に着る夏用長袖ジップシャツとメッシュの袖無しアンダー。下は七分丈のタイツにカーフサポーター、薄いミトンにもなる指無し手袋。シューズはもちろん HOKA Rapa Nui 2s で、泥よけのゲイターを着用した。



※バッテリー切れで尻切れトンボ。

10 秒前からカウントダウンが始まって、午後3時ちょうどにスタートの号砲が鳴った。

スタートゲートが狭いので、号砲直後は通勤ラッシュの電車以上の混雑。押し合いへし合い状態でゲートを通過したのはほぼ1分後だった。

ゲートを越えたすぐの所に鏑木さんがおられて、さかんにハイタッチされていた。

三浦雄一郎さんの姿は確認できなかった。

会場を出るとすぐに湖岸の遊歩道に出る。このあたりから少し走れるようになってきたが、幅が狭くなるとすぐに渋滞する。

そこそこスムーズに走れるようになったのはスタートして5分後くらいからだっただろうか。

しばらくはフラットな遊歩道なのでそれなりのスピードで進む。と言ってもせいぜいキロ5分半くらい。聞くところによるとこのあたりはトップ集団は 100 マイルの時でもキロ3分半くらいで行くらしい。

当初は今回は時計は GPS 機能を使わないつもりでいた。早々にバッテリー切れになるのは明らかで、そういうことに気を取られるのがわずらわしいので、単に時計として使うだけのつもりでいたが、49km に短縮されたので、GPS 機能を使うことにした。ただしゴールまではバッテリーが持たなさそうだ。

スタートして約 4.2km、27 分くらい経過した時に、例の渋滞箇所に到着した。

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道路を渡るまでは結局 15 分くらいだった。しかし道路を渡った直後にトレイルに入って、ここがすぐにシングルトラックになるので、ここでも同じように渋滞していた。ここにはシンガーソングドクターでランナーの福田六花さんがおられた(写真右端にチラッと)。

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結局、そこそこまともに進めるようになるまでトータルで 30 分くらいかかったように思う。

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まずは最初のピークの足和田山(1355m)を目指す。河口湖畔が 800m 以上あるので、標高差で 500m くらいだ。

足元は濡れているけれど、登りなのでほとんど気にならない。

しばらく登ったところで何人かの人が立ち止まっていたので何かあったのかと思ったら、思いがけず富士山を眺めることができた。

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足和田山のピークを4時 53 分に通過した。

下りは難渋した。とにかく滑りやすく、粘土の中に足を突っ込んでいる感じ。ゴボウ抜かれした。

転倒されたのか、道ばたで介抱されている女性がいたが、横目で見て通り過ぎた。どうせ止まっても何もできない。

鳴沢氷穴のウォーターエイド W1(13km)には5時 29 分に到着。しかし本当に水しかなかったので、歩きながらジェルを補給しただけでスルーした。そろそろ薄暗くなってきた。

薄暗い中、青木ヶ原樹海を行く。一人なら不気味かも知れないが、前後にランナーがたくさんいるし、単にフラットなハイキング道を走っているというだけ。

樹海を出るとしばらくはバスの走る車道(歩道あり)を行く。やや下り基調で、ペースはキロ6分を少し切るくらい。

しばらく行ってトレイルに入る所でヘッドランプを出した。

ここから精進湖民宿村エイド A1(20km)まではわずかで、6時 21 分に到着した。大会が想定する最も遅い人が4時間という所まで3時間 21 分だった。おおむね期待通りのペース。

エイドでは精進湖すい豚とバナナ、パンをいただいて、5分で出た。

しばらくフラットなトレイルを行く。走りやすい道なのに、何故か歩いている人がちらほらと出てきた。「まさかラン禁止区間?」と思ってしまったけれど、案内にはそういう記載は無かったはずだ。

そんなところを 30 分ほど進んだら、パノラマ台への登りにさしかかった。ここにはサックスでロッキーのテーマを吹いている人がいた。少なくとも私の耳に入る範囲では、まったく休むことなく吹き続けていた。つづら折れを登ってもいつまでも耳に入ってくるので、いささか耳障りだった。

パノラマ台は 1328m で、麓からの標高差は 400m 少々。上位の選手ならおそらく走って登っているであろうと思われる程度の傾斜だが、立ち止まって横に避ける人がちらほらと出てくる。

パノラマ台までは 45 分くらいだった。このあたりから時々雨脚が強くなってきた。

ここからは少し下って、その後は登ったり下ったりを繰り返す。雨脚が強くなってきたので雨具の上を着て、帽子をかぶった。

下りは泥沼状態の部分が多いので、慎重に下る。こんな所で転けてどろどろになったら精神的にがっくりきてしまう。

かなり後方にいるせいもあるのだが、この路面の荒れ方は相当なものだ。天候が回復してハイキングに来られた方はびっくりされるのではないだろうか。「トレランレースは環境破壊」と言う声をしばしば聞くけれど、確かにその通りだと思う。自分でやっていてこんなことを言うのも何だけれど・・・。

佛峠を越えて最後の下りはかなり悲惨な状態だったが、何とか転倒せずに本栖湖エイド A2(32km)に9時 19 分に到着した。大会想定の最も遅い人が7時間 30 分という所まで6時間 19 分だった。

ここでは水を補給して、ゆば丼とみのぶまんじゅう、バナナ、コーラをいただいた。

ここの掲示板に希望者は翌日の STY に出場可能と書かれていたが、私はそういうつもりはまったく無し。ただしスタート地点のこどもの国までは自力で移動すること。ただ、それならなぜスタート時に案内しなかったのかという疑問は感じた。

※その後、短縮 UTMF に完走した人だけが権利があるというアナウンスがされた。案内が後手後手に回っている感じは否めない。短縮 UTMF を走らずに STY で優勝されるとまずいということだろうけど。

それとフィニッシュ地点を道の駅あさぎりに変更するという案内も出ていた。麓エイドのさらに手前だ。

もうあとはロードだけだろうと思いながら、8分の滞在でエイドを出た。外は本降りになっていた。

雨の夜はヘッドランプの光が乱反射して非常に見えにくい。特に舗装道路では路面の雨の反射もあってさらに見にくい。

この道路は所々小さな窪みがあるようで、一瞬くぼみに足を取られてバランスを崩した。雨水が溜まっているのでわかりにくい。

これは足元を注意していないと危ないと思って慎重に走っていたところ、少し前を行く人が突然バランスを崩してへたりこんだ。おそらく例のくぼみに足を取られたのだろう。女性だったが、今度もそのまま通り過ぎた。

A2 からは 12km くらいとのことだったので、ロードなら1時間半くらいだろうかと思って走っていたら、またトレイルに入った。車道のすぐ脇のハイキングロードのようだ。

しかしこのトレイルが足元ぐちゃぐちゃで、ほとんど走れない。すぐそばを走る車の音が聞こえる場所で、これくらいなら車道を走らせてくれた方がいいのにと思うくらいだった。

また車道に戻ってしばらく行くと、「あと 3km」と案内している方がおられた。やれやれと思ったと同時に、最後までしっかり走ろうという気持ちになった。

そこから 1km くらい進んだかなと思う頃、車道を離れて横道に入らされた。路面の荒れた細い林道のような道で、さらに進むとトレイルになって、しかもスネまで水につかるほどの水たまりをバシャバシャと通過するはめになった。

ところが、どういう訳か前からランナーが戻ってくるではないか。

何事かととまどっていたら、どうもロストしているようだとのこと。しかしマーキングは付いている。

直前にコース変更になったので、マーキングが正しく設置されていないのではないかとのことで、あっと言う間に 100 人くらいの集団ができてしまった。

取りあえず引き返すが、その後も後ろからどんどんランナーがやってくる。

そのうち誰かが事務局に電話で確認されたようで、実は最初に走っていたルートをそのまま進むのが正しいということがわかって、またまた元に戻ることになった。このあたり、同じ道を行ったり来たり3回も走ることになった。

スネまでの水たまりを3回目通過して、さらに先に進む。

少し前まで張ってきた気持ちが一度切れてしまったけれど、何とか最後はしっかりと締めようと気持ちを立て直した。

このあたりは牧場なのか、動物の臭いがする。

後から考えると、「あと 3km」と言われた方は、正式なコースを知らずにそのまま車道を進んだ距離で案内されたのではないかと思う。

緩い登りを少し上がって、車道を渡った所がフィニッシュの道の駅だった。

ゴールゲートの先では福田六花さんが迎えて下さった。

こういうことをやるのはこれが最後かなと思いながら、いつもの自分のセレモニーとして、大会関係者の皆さまへの感謝の気持ちを込めて、ゴールゲートに向けておじぎをした。

タイムは8時間 31 分 42 秒。完走者全 1342 人中 1083 番だった。ちなみに優勝タイムは男子がアメリカの Dylan Bowman で 3 時間 46 分 37 秒、女子がブラジルの Fernanda Maciel の 4 時間 51 分 03 秒(総合 31 位)だった。
タグ:トレイル
posted by まつだ at 14:47| Comment(2) | トレイル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする